建築のモラル

みなさんおはこんばんにちは

代表の安東です!

 

トルコ・シリアでの大地震から

今日で丸一週間が経ちました

 

犠牲になった人々は

3万人を上回り

 

2600万人もの人々が

被災者として

不安で不自由な日々を

送っています

 

ここで目を疑うニュースが

目に飛び込んできました

 

「建設業者130人超に逮捕状」

 

日本と同じく

地震に悩まされてきたトルコでは

耐震の基準の改善が

続けられてきました

 

しかし基準をしっかりと

守っていない建物も多いらしく

責任の矛先が建設業者に

向かっている様なのです

 

「まぁ日本は大丈夫でしょ」

と感じるかもしれません

 

日本ではかの有名な

「姉○事件」によって

耐震基準の見直しが強化され

法的な抜け漏れがないように

厳重にチェックされるように

なってきました

 

とはいえいまだに

木楽舎がお手伝いするような

一般的な戸建ての木造住宅

 

これらは「四号建築物」といって

構造強度の検討内容を

示さなくても良いことに

なっています

(2025年に改正します)

 

これを曲解して

「木造の戸建て住宅は

構造の検討をしなくても良い」

と勘違いしている実務者も多い

とも聞きます

 

他業種からやって来たからこそ

よ~~く分かりますが

建物の構造というのは

最も複雑で難解な分野

 

住宅のすべてに対して

構造計算を要求していると

とてもじゃないけど

商売にならない・・・!

という業界の声も

あったのかもしれません

 

しかしそれは言い換えれば

設計実務に詳しくなくでも

参入しやすい業界である

ということに他なりません

 

要は資格者さえ雇えば

建物を建てて売ることは

できてしまうのです

 

ここからは苦い思い出話

 

私がこの業界に入ったころに

とあるコンサルの方が

放った一言

 

「2代目の社長は

建築のコトは詳しくなくても

大丈夫っすよ!」

 

・・・なに?

 

これまた別のコンサルの方が

大分の住宅産業界について

熱く語る中で

 

「職人なんてさぁ

金さえあればついてくるんよ!」

 

・・・はぁ??

 

①設計者が丁寧に設計して

②審査機関の方が丁寧に審査して

③職人さんが丁寧に施工する

 

その結果としての

安心・安全な建物のはず

 

その前提をあざ笑うような

人たちがこの業界には

溢れているんだと

絶望したのを覚えています

 

あまりに↑の人たちの言葉が

癇(かん)に障ったので

 

建築を一から勉強し

建築士の資格を取り

自分事として設計できるように

務めてきました

 

自分で設計もしないのに

「木楽舎の建物は安全です!」

とは言えませんものね😅

 

設計を担当すると分かりますが

 

押しつぶされそうになるほどの

プレッシャーは毎度のコト

 

建築中も常に不安が付きまといます

 

「コレがベストなんだろうか・・・?」

と答えのない問いが

グルグルと頭を廻り続けます

 

それだけ建築とは

責任が重いものなのです

 

競争が激化している中で

住宅業が人気商売化していきそうな

雰囲気がありますが

 

私たちが造っているのは

安心して暮らすための器であり

 

嗜好品ではないのです

 

ちょっと暑苦しいブログでしたね・・・

すみません・・・