きっちり丁寧に
1. 敷地を読む
世界には一つとして同じ場所はありません。その場所に合わせた住まいを仕立てることが大切だと考えます。
日の当たり方、風向き、匂いや音、視線の抜けとストップ、隣家の窓の位置などを丁寧に紐解きます。
法的な制限やインフラの整備状況なども丁寧に調査することで、思わぬコストアップを防ぐことができます。
土地探しの段階から日当たりのシミュレーションを実施します。日当たりは住み心地を左右する大きな要素です。
町なかでは特に周囲の建物からの目線や、北側の建物に落とす影に注意します。
2. 計画を練る
一人では無理でも、二人では見えてくるものがあります。住まいづくりも日々進化をしているので、複数人のアイデアを寄せ合うことで思わぬ発見があります。
プランや工事の段取りについて、ことあるごとに意見を寄せ合います。
3. ひだまり会
「ひだまり会」とは、木楽舎の住まいづくりに力を貸してくれる職人さんの集団です。
いくらプランや建材が良くても、最終的には職人さんの手腕にかかっています。
そして、職人さんも人間です。お互いが見ず知らずという状況よりも、気心が分かり信頼のおける人との協働の方が力を発揮しやすいと思うのです。
各現場がスタートする前に、ひだまり会の面々が集まり、着工会議を行います。
そしてたまにはハメを外したり・・・
4. 顔の見える住まいづくり
自分が暮らす住まいをどんな人々が造ってくれるのかを知ることで、職人さんたちへの感謝と住まいへの愛着はいっそう深まると思います。また職人さんたちにとっても、自分が造る住まいにどんなお施主さんが住んでくれるのかを知ることで、仕事に彩りが添えられると思います。
「自分の住まいを造ってくれるのはどんな人たちなんだろう?」
工事着工前の「顔合わせ会」で職人さんたちに会っていただきます。
5. 常識を疑う
現代の住まいは複雑な計算や設計を経て計画され、高い性能が求められるようになっています。一方、昔は設計図などなかったので、住まいづくりは職人さんの技と経験に支えられていました。そして意外にも、それは今日まで続いています。例えば、基礎の鉄筋配置の仕方や木材への釘打ちの間隔など、職人さんの考えや性格によって異なるということが往々にしてあります。
しかしそれでは、見えないところで住まいの品質に大きなバラツキが生じてしまうということに外なりません。住まいの品質を維持するためには共通の施工ルールを作り、それをみんなできちんと守る仕組みが必要だと考えます。
構造品質を支える箇所の施工方法やルールを「標準施工書」にまとめ、それをすべての職人さんと共有しています。
「標準施工書」の項目に沿って、基準通りに施工が行われているかどうかを逐一チェックします。
6. 人生の門出をみんなで祝う
いかにきっちり丁寧に造り上げたとしても、そこで終わりではありません。次には暮らしが待っています。これからも暮らしに寄り添っていけるよう、みんなでお祝いします。
ひだまり会の職人さんに集まってもらってのお引き渡し式。一生のお付き合いをお約束して、また明日へ。