セメント瓦ブルース

みなさんおはこんばんにちは

木楽舎代表の安東です!

 

つい先日ですが

妻が嬉しそうな顔で

 

「初めて○○な人を見た!」

とはしゃいでいました

 

それは・・・

 

 

頭にメガネを載せたまま

メガネを必死で探す人(笑)

 

「ベタだな~(笑)」と

笑いながら聞いていたものの・・・

 

私も今まで

車の屋根に手袋を置いたまま

走ってなくしたりしてきたので

人のことは笑えませんね・・・

 

いずれにせよ

自分の頭の上って

なかなか意識が向かないもの🤔

 

 

ということで

こちらはとあるお宅の

屋根の上

 

先日うかがったリフォームの現場で

「足場があるついでに

屋根も見てくれない?」

とご依頼いただいたので

奮える足を押えて登ったところ

 

 

ご覧の通り

こちらのお宅には

瓦が使われていますが

 

 

近寄ってみると

表面の塗装がはげたところから

砂まじりの基材が見えています

 

つまりこの瓦は

セメント瓦

と呼ばれるものになります

 

セメント瓦は

高度経済成長期に

安く大量に生産できるため

多く使われました

 

一般的な陶器瓦が

1300℃くらいの熱で

焼き締めた上に

さらに釉(うわぐすり)を塗って

焼き固めるのに比べ

 

セメント瓦は

型にセメントを流し込んで

固まったら塗装するという

お手軽さ

 

その代わりに

塗装が剥げてしまうと

耐久力が下がるという

弱点があります

 

 

隈なく見て回ると

欠けている部分を発見

 

寄棟屋根の頂点の角にあたる

三又瓦の役物(※)が

ひび割れてしまっています

 

(※)役物とは

コーナーや継手などをカバーする

特殊な部材の総称

 

 

近くに転がっていた

破片をあてがってみると

元は↑のような姿でした

 

この下には防水層があるので

すぐさま雨漏りにつながる

ということはないでしょうが

よりダメージを受けやすくなるのは

確かです

 

とはいえ現在では

セメント瓦を製造する会社が

ほとんど残っていないため

新品で同じ部材に取り換えるのは

基本的に不可能なのだそう・・・

 

それはそれでなんだか

その場しのぎ感の強い

日本の住宅事情を象徴しているようで

考えさせられるものです🤔

 

泣き言を言っても仕方がないので

瓦屋さんと連携して

うまく対処していきたいと

思います