雨音と屋根③ 屋根は複層構造になっている

本日は大分では雨も止み、やっと梅雨前線が九州から離れた…とおもったらば、レーダーを見ると長崎~福岡間でまだまだ降り続いているようで…。

7月10日11時時点の雨雲レーダーの画像です。

線状降水帯という言葉がすっかり浸透しておりますが本当に恐ろしいです。

 

さて、ブログは変わらず、前回の続きを書いてみます。

前回は木楽舎でよく使う屋根材、瓦とガルバリウム鋼板を比較して、質量が大きく厚みのある瓦さんに遮音性で分がある話をしました。

ではガルバリウム鋼板の場合、雨音が響き渡るのかと思うと違います。次の図はガルバリウム鋼板を使った家の断面図です。

屋根は鋼板だけではなく、外部から室内空間に至るまで、遮音と共に防水の面で複層構造になっています。

最初の層は青く塗った層です。

先日のブログで書きましたガルバリウム鋼板が最も外側に位置して、その下、アルファルトルーフィングは防水層になります。万万が一ガルバリウムの下に漏水してもこの層で水を軒先まで運んでくれます。

その下に位置するのがビルボードです。

この遮音・遮熱性があるボードを敷き、更に下に針葉樹合板を敷いています。

ここまでの青で塗りつぶした部分が斜め方向の、まさに屋根らしい屋根の層です。

その下に黄色で塗りつぶした小屋裏の空間が広がり、2階の天井材との間に仕上げ用の石膏ボードが敷かれます。

小屋裏空間と石膏ボードの間は断熱材を入念に敷き詰めており、断熱と共に遮音についても効果を発揮します。

 

要約しますと…

室外:ガルバリウム鋼板→防水シート→ビルボード→針葉樹合板→小屋裏空間→断熱材→石膏ボード:室内

屋根は室外から室内に入るまで、これだけの層を経る必要があります。

ここまで聞くと、我が家が『ガルバリウム鋼板でも雨音が気にならない』と言うこと、納得できると思います。

 

では、「雨音と屋根①」でお施主様のご友人が新築なのに雨音が気になる…この原因は何か、考えてみたところを書いてみたいと思いますが、また次回に…!!