傾聴と共感

みなさんおはこんばんにちは、代表の安東です。

 

今日はプランニングに向けての事前準備、その名も「ヒアリング」でした。

ヒアリングとは読んで字のごとく、お施主さんが抱いている理想の住まい像を聞き出していくことです。

 

注文住宅を建てるのであれば、必ず出会う場面です。

出会ったその日に「プランしましょう!」という会社さんも多くあります。

お施主さんの側からすれば、ぼんやりとしたイメージがすぐに形になって現れることは、とても嬉しいことのように見えます。

 

ただ、木楽舎では出会いからプランをしたり土地探しをしたり、という具体的なアクションに移るまでに最短でも3カ月くらいの時間をかけています。

それは単純に、

お互いのことがよく分かっていないのに、いいプランを提案できるわけがない

と考えているからです。

 

私も設計者の端くれ中の端くれ。

プランをするときにはいつも、

 

「ご主人って、何時に出勤して、帰りは何時なのかな?毎晩、晩酌するのかな?」

「奥さんが好きな時間帯って、いつなんだろう?毎晩、晩酌するのかな?」

「お風呂上がり、パンツ一丁でリビングに行くのが許せる家族なのかな?その後、晩酌するのかな?」

 

みたいなことを真剣に考えながら、お施主さんの身に乗り移る感覚でイメージを膨らませます。

ですから、お施主さんの情報が多いほど、迷いが少なくなりますし、

 

「要望にはないけれど、○○さんだったらこんな提案も喜んでくれるのでは?」

 

という発想にも手が届きます。

そういう意味では、プランニングは恋愛とそっくり。(・・・経験乏しいので、想像で)

 

 

 

さて、どちらのカップルの方が長続きしそうでしょうか?

 

もちろん、個人差はあります。

が、やはりお互いのことをゆっくりじっくりと確かめ合いながら、共感を深めていくことが関係を長続きさせる秘訣なのだと思います。(きっと、そうなのでしょう。たぶん)

 

今日もヒアリングをしながら、

「お散歩が好き」

「好きな時間は秋の夕暮れ」

「夫婦で縁側でのんびりしたい」

というキーワードが出てきました。

これだけでも、ご夫婦が大切にしている価値観がよく伝わってきます。

(お酒はあまり飲まないらしいです・・・)

 

そこに設計者をはじめとする作り手の価値観がブレンドされて、住まいの形が浮かび上がってくるのです。

 

「こんなこと言ったら嫌われるんじゃないか?」

とビクビクしながら作るよりも、言いたいことを言い合いながらワイワイと苦楽を共にする住まいづくりが、やっぱり性に合うんです。

傾聴と共感、これに尽きます。

 

 

見学会の住まいも、たくさんの苦楽を共にして出来上がりました。

是非、ご覧くださ~い◎