何事も慣れが大切だと言います。
例えばマラソンを走るには何ヶ月か前から練習として走り、体を慣らします。
しかし、慣れたくない慣れがあることを、我が家にお客さんが来る度に気付かされます。
兄弟や友人が家に来ますと、例外なく『良い香り…!!』と言ってくれます。
しかし、私も妻も、杉の家の香りに…慣れてしまっているのです…!!
ふと、そんなことを思いました。
これだけで終わるのも何ですので、スギやヒノキから出る香り成分って精神的良いんだよというお話を。
『フィトンチッド』という言葉を聞いたことがありますでしょうか。
ロシア レニングラード大学のボリス教授が、植物を傷つけるとその周囲にいる細菌の働きが抑制されることを発見し名付けたものです。
フィトン=植物 チッド=殺す
慣れてしまい、木の香りを認識し辛くなっても、フィトンチッドによる殺菌作用・消臭作用は働いています。また、体内に取り入れることでストレスが緩和される作用もあると言われていますので、知らずしらずのうちに、木材から良い影響を受けているようですね。
ちなみに、木楽舎の押入の中は全面杉板張りです。杉の香りを嗅ぎたくなってしまった時は、押入れを締め切って暫くしてから開けると、慣れた鼻でも香りを認識することができます(禁断症状が出てますね)。