みなさんおはこんばんにちは、安東です。
最近は朝と昼の気温差が激しいですね・・・
今年の夏も猛暑続きでしたが、何とかお彼岸までには涼しくなって一安心です。
さて、この夏の大きな出来事の一つとして、間違いなく台風の被害が挙げられると思います。
ここ最近は、大分の私たちには大きな被害がないので、どうにもリアルを感じにくく心苦しいですが・・・
日々報道される現場の状況の中で、↓のような場面が目立ちます。
(「朝日新聞デジタル」より)
屋根瓦が飛ぶ被害が、今回の台風では特徴的です。
そこに付け込んで悪事を働く輩が多いというのも大変嘆かわしいことです💦
さて、ここで多くの方が次のような懸念を持つと思います。
「瓦屋根って、強風に弱いの・・・?」
結論から言うと、「古い家の瓦は飛ばされてしまうリスクが高い」ということだと思います。
というのも、元来の瓦屋根は「土葺き(どぶき)」といって、土の上に瓦を敷き並べていく工法が主流でした。
(「三州瓦の神清」HPより)
「土葺き」工法は、土が持つ蓄熱性や吸放湿性によって室内を快適にしたり、いざという地震の際には瓦をわざと落下させて家屋への重さを軽減する、といった合理性をもつ工法でした。
しかし、阪神淡路大震災によって建物そのものの耐震性を高める機運が高まったことで、今ではほとんど用いられることはないそうです。
では、今の瓦はどうなっているのか?
↓は、現代の瓦の写真。
一見、何の変哲もないように見える和瓦ですが、実は↓のような工夫が凝らされています。
異なるタイプの瓦ですが、こんな風↑に嚙み合わせて施工します。
この工法のおかげで、屋根の荷重が少なくなり、そして強風で飛ぶリスクもかなり低くなっていると言えます。
そして、何を隠そう私の自邸でも和瓦を採用しています↓
ですから、イメージだけで「瓦は飛びやすい」という不安に陥る必要は必ずしもありません。(と、自分に言い聞かせている)
とはいえ、今回の台風ではこの工法の許容範囲を超える瞬間風速も観測されています。
数十年前までは予想だにできなかった自然現象が起こっているということでしょうか。