見えないところが肝要

みなさんおはこんばんにちは、木楽舎代表の安東です。

今朝の地震、久方ぶりに肝が冷えましたね・・・

 

今週月曜日に上棟を終えたばかりの現場が気になり、夜明けと共に見に行ったところ特に問題もなく胸をなでおろしました。

 

 

お施主さんからも安堵の一声。

 

その他の現場も全く異常がなく一安心。

とはいえ恥ずかしながら、今回のようにヒヤっとする事態が起こると背筋が伸びるもので、改めて丁寧な施工の大切さを痛感します。

 

こちらは今月末に上棟を迎える、大分市内の現場↓

 

「土台敷き」といって、構造を組み立てていく前に下地を組んでいく準備作業になります。

 

早々に休憩に勤しむ大工さんと監督はさておいて(笑)

↓のように、土台と基礎、柱をガッチリとつなぎとめる金物がたくさん設置されています。

 

建物には地震のみならず、風の力も絶えず加わります。

横方向からの力が加わったとき、その足元にも回転する力と引き抜く力が作用します↓

 

この力を分散させながら、建物が横にずれたり、宙に浮くことを防ぐのが↑の金物たちの大きな役割。

 

とても大切な金物ですが、ただ闇雲に取り付ければよいというものでは、もちろんありません。

 

力の伝わり方を考えて、適切な位置に適切な方法で設置することで初めて真価を発揮します。

例えば柱の芯からアンカーボルトの芯までの距離は20cm以内にするとか、木材の継ぎ手同士に重ねてアンカーボルトを設置しない、とか。

 

当たり前のように見えて、ここに至るまでの道のりは・・・

・設計者が基礎の図面を作成する

・現場監督が木材との取り合いや納まりをチェック

・基礎屋さんと施工精度についての確認を厳重に行って・・・

 

地味で目立たないことだらけですが、この地味な道のりが大工さんの作業能率に直結し、建物の安心感につながっていくのです。