あるものを活かす

みなさんおはこんばんにちは、代表の安東です。

お盆を過ぎたあたりから、だんだんと気温が下がってきました。

早朝は寒いくらいです。

 

今年の夏も、モデルハウス「青RINGO木上」には多くの方にお越しいただき、ありがとうございました🙇

 

 

築2年半が経ち、外壁の杉板もほどよく風景に馴染んできました。

もはや庵(いおり)の様相。(笑)

新築のころ(↓の写真)よりも、今の方が何だか好きになれる。これが自然物の経年美です。

 

 

実はこのモデルハウスには、エアコンをはじめとする冷房設備を一台も設置していません。(一応、コンセントはあります)

ですからこの時期はいつも、内心ドキドキしながらご案内をしています(笑)

 

しかし、ご来場いただく方の全員から、

「え?エアコンなくてもこんなに涼しいんですか?」とか、

「このくらいの空気感が好きです!!」

というお声をいただきます。

 

ここに暮らして3度目の夏を迎える私も妻も、「暑くてたまらん・・・」ということは一度もありませんでした。(はず・・・)

以前も書きましたが、このモデルも「超」が付くほどの高性能ではありません

それでもなお、一年を通じて心地よく過ごせる時間を最大限に引き出すパッシブデザインはとても重要だと改めて感じます。

 

さて、こちらは坂ノ市にて建設中のお住まい↓

 

こちらの玄関はユダ木工さんの木製断熱ドア!

 

見慣れたヘアラインのドアハンドルが堪りませんなぁ・・・(モデルハウスでもご覧いただけます💡)

 

「え?玄関なのに、木製??」と思った方もいらっしゃるかと。

実はユダ木工さんのみならず、躯体を工業製品的に作り、表面を本物の木でお化粧している既製品木製ドアが何種類かあります。(ガデリウスさんとか)

その断面は↓のような感じ。

 

クロスエンジニアリングウッドとは、反ったり伸び縮みしやすい木をクロスさせて圧着し、変形しにくく加工した工業製品のことです。

その間に断熱材をぎっしり詰め込むことで、強度・保温性が高い玄関扉となっています。

 

 

中では大工のIさんが、真剣な顔して作業中。

 

玄関の下足入れを作っている最中です。

玄関で切ったり削ったりの作業は狭いので、リビングで諸々を加工し・・・

 

玄関で箱状に組んでいき・・・

 

最後にスポッとはめ込んで納める、という順序。

 

ちなみにこの住まいの造作家具は「シナランバー」という素材が多用されています。(すべらんなぁ、みたいですね。そうですね。)

 

伊礼智さんをはじめとした建築家さんがよく使う素材で、素朴でありながらスッキリとした肌合いがステキな材です。

ただ、写真のように木口(こぐち・断面のところ)を後処理で隠すなどの手間がかかる材でもあります。

 

実はこのシナの木、ロシア産のものも多く流通しています。

ですから建材屋さんから「もしかしたら欠品するかも・・・」と脅されることもしばしば・・・

 

自然環境も建材も、「今あるもの」に感謝をしつつ、丁寧に使っていきたいものです。