雨音と屋根④ 実は屋根ではない…!?

天気予報を見てみると来週の月曜以降、太陽マークが!と思って今改めて見たら、また曇りマークに戻ってますね(´・ω・`)

意外と長く続いております雨音と屋根シリーズ、今回で終わりとしたいです。

前回はガルバリウム鋼板屋根の下にはビルボードや断熱材など、音を低減する材料・空間が複数、層状になり、音が響くのを防いでくれているお話をしました。

では、”雨音がうるさい”お家はどこから雨の音がしているのでしょうか。

最初に羅列してしまいますと…

(1)ビルボードが入っていない

(2)屋根断熱に隙間が生じている

(3)軒・庇が浅い・無い

 

(1)ビルボードが入っていない

前回のブログ、雨音と屋根③で記載したとおり、木楽舎のガルバリウム鋼板屋根には遮音・遮熱対策としてビルボードという材料を入れています。このビルボード、実は入れなくても良いです。

テイガク屋根修理様HPより

こちらの図のように、屋根は瓦や鋼板等の仕上材、防水のための下葺材、これらの下地となる野路板、野路板を支える垂木、これらがあれば屋根は成り立ちます。ビルボードを入れなくても屋根としては成り立ちます。ただ、遮音・遮熱の目的のために付加して入れています。逆に、小屋裏空間が緩衝帯となっているので、ビルボード等、追加の遮音・遮熱は不要…!!として入れない工務店さんもあります。

工務店さん毎に、使用する工法・材料が異なるので、何が良いとは一概に言えませんが、ビルボードが入っていないことも音が響く一因になる可能性はあります。

(2)屋根断熱に隙間が生じている

居室と小屋裏の空間の間には主に熱を遮断するため、断熱材が入っています。断熱材は空気を沢山含んでいるので、音を吸い取る吸音性にも優れています。この断熱材に隙間が生じていれば、当然、小屋裏の熱・雨音がすぐ下の居室に漏れ出てくることになります。断熱材の隙間も一因になることでしょう。

(3)軒・庇が浅い・無い

改めて「新築 雨音」などと調べると、”窓枠に当たった音が響く””窓に打ち付ける音が大きい”こういった事例が多く見られます。軒・庇が浅い、あるいは無い住宅はどうしても雨が直接、窓や窓枠に打ち付けることになります。屋根から居室までの間には複数の遮音層がありますが、窓枠に当たった音は直接室内の枠に響くことになります。

降雨強度が強まった我が家にて、改めて複数の場所で聞き耳を立ててみますと、2階寝室の窓辺にて、鋼板に雨音が当たる音を聞くことができました。このことからも、雨音は屋根よりも窓・窓枠から響いてくることを経験的に理解することができました。雨音と屋根①で書きました、お施主様のご友人は、窓枠に当たる雨の音が気になったのではないでしょうか。

ちなみに以下のような商品もあり…

YKK ap様より コンバイザー

建ててしまった後であっても、例えばリビング・寝室だけでも取り付ければ、雨音の悩みは改善されるかもしれません。

軒を深くするメリットは様々あります。日射遮蔽や外壁の保護、防水等々…。加えて雨音を軽減することにも繋がりますので、是非是非、家を建てられる際には軒の深さにも気を配ってはいかがでしょうか。

さて、今週末は深い軒を出した家を見られる見学会を開催させて頂きます。この記事をご覧になった方、お電話をお待ちしております。

久しぶりに真面目な記事を連続して書きました…。