みなさんおはこんばんにちは、安東です。
ここ数日、肌寒いくらいの日が続き、そして今日は蒸し暑かったりと、体調管理が難しいですね。
前回に引き続き体感温度についてお伝えします。
一応、今回が最終回でっす!
前回の記事で「予測不快者率(PPD)」という指標をお伝えしました。
「この環境下で不快に感じる人が何%いるのか」を表す数値でしたね。
前回の結論は「温度が32℃を超えると風通しが良くてもほとんどの人が不快に感じる」というものでした。
- 相対湿度:60%
- 気流速度:0.6 m/s(微風)
- 着衣量:0.23 clo(上下下着+半袖Tシャツ+短パン)
- 代謝率:1.2(軽作業)
- 室内温度:32℃
上の状態のときのPPDは約75%。
つまり、100人中75人は不快と感じる数値です。
室内温度が33℃に上がると、PPDは約93%。
この状態で「ちょ~気持ちいい」と言っている人はやせ我慢をしているかもしれないので、優しく見守りましょう。
要するに、室内の温度が32℃を超えたとたんに一気に不快度が増すということです。
でも、仮に最高室温を32℃で食い止められたとしても、100人中75人は不快に感じてしまうわけです。
これはもはや、エアコンに頼らなければならないのでしょうか・・・?
と、諦めるのはまだ早い!
体感温度をコントロールする大切な要素がもう一つ残っています。
そう、「放射」です。
室内における放射とは、電磁波によって伝わる床・壁・天井の表面温度のこと。
- 室内温度:32℃
- 床・壁・天井の平均放射熱(MRT):30℃
この時のPPDはなんと・・・58%!劇的に減りましたね。
MRT=28℃ ⇒ PPD=41%
MRT=27℃ ⇒ PPD=33%
表面温度が5度下がれば、不快と感じる人が100人中33人程度になるという結果に・・・!
しかしこれは特殊なことではなく、むしろ身近な現象です。
例えば、洞窟に入るとヒンヤリと感じます。
温度そのものが低いこともありますが、日射の影響を受けず表面温度が低いのがその主な理由です。
つまり、夏に涼しい住まいの完成形は洞窟だったりします(笑)
でもまさか洞窟に住むことはできないので、断熱や遮熱が非常に重要になってくるわけです。
断熱の目的は熱を逃がさないため、だけではないのです。(鈴木○平さんのファンの皆様、ごめんなさい・・・私もファンなので、許してください・・・)
以上、「体感温度編」はお終い。
次回からは違う視点で掘り下げていきますので、どうぞお付き合いくださいm(_ _)m
この住まいも放射にこだわっていますぞ!!↓