夏に涼しい住まいづくりについて【湿度調整編・1】

みなさんおはこんばんにちは、安東です。

いよいよ明日は、モデルハウス「由布の家」のお引き渡し日です・・・

少し寂しいような、でもでも、住まい手さんの新たな暮らしが始まる嬉しさの方がダンゼン勝つ!!という心模様です(笑)

 

さて、飛び飛びでお送りしてきている「夏・涼」連載ですが、楽しんでいただけているでしょうか・・・?

今回は「湿度調整」に焦点を当ててみたいと思います💡

 

「塗り壁には調湿作用があって、空気がいつも爽やかです!」

自然素材の住まいづくりを考えている方なら、おそらく誰もが聞いたことのあるこの言葉。

たしかに、イメージ的には塗り壁は呼吸をしてくれているような気がします。

私もこの世界に飛び込んでしばらくはそんな感覚でいました。

 

しかし、それって本当なの?と聞かれたら、とてもとても分かりにくい世界だったりします。

 

ということで、感覚ではなくキチンとした「モノサシ」で比べてみよう、という話になります。

みなさんは「JIS規格」という言葉を聞いたことがありますか?

これは工業製品の性能を客観的に判断するために、統一された試験方法によって算出される数値のこと。

この中に、調湿性能(正しくは「吸放湿性」)の測定方法も規定されています。

 

まず、塗り壁の代表選手・漆喰(しっくい)です。

室内仕上げ材の調湿性能はJIS規格A6909によって測定できます。

この規格では「24時間で1㎡あたり70g以上」が調湿性能アリの基準です。

難しく表現すると、70g/㎡/24hといった感じでしょうか。

これに対し、世の中の様々な建材メーカーの情報などを総合してみると・・・

純粋なしっくいの調湿性能は、40g/㎡/24h程度。JIS的には調湿性能が認められていないのです。

 

次は、近年認知度も高まってきている珪藻土(けいそうど)です。

これもJIS規格A6909にて算定が可能です。

各メーカーのサイトを見ると、180g/㎡/24hとか、240g/㎡/24hという数字が並びます。

つまり、JIS的には調湿性能アリの部類に入ります。

木楽舎のお施主さんからも、

「すごくよく乾燥するから、洗濯物があっという間に乾くわ~(笑)」

という声をよく聞くので、まず間違いないと思います。

 

ここで聞こえてきそうなのが、

「私はしっくいの塗り壁が好きなんだけど・・・、諦めた方がいいですか・・・?」

という声。

 

ズバリ、モウマンタイ!!

・・・ちと古かったですかね💦

でも本当に無問題なんです。

その秘密はまた、次回。

 

見学会も、無問題!!(?)